ただのモノローグ

しがないヘイホーが書く日記

それぞれの枷

f:id:Abraham-Anaconda:20210103005537j:image

2021年。本年もよろしくお願いいたします。

 

夜行バスに揺られて東京に戻ってきた。

徳島にいる間はほぼ蟄居同然の生活で、布団の上で音楽聴いたりゲームしたり本を読んだり、東京での生活と全く変わらなかった。帰省したら毎回こんな感じなのだけど。

晦日はガキ使を見ていたけど、途中で飽きてテレビを消しだらだら過ごす。最後はやはりTwitterのタイムラインを見つつ音楽を聴きながら、あつ森のカウントダウンと並行して年を越した。元日に大学生の弟が帰ってきて、嫌々お年玉をあげた。

 

1日だけ友人宅での鍋パーティにお邪魔する。

メンバーは6人で、買い出しに行くための車が5人乗りなので誰か1人が留守番として残る必要があり、僕がその役を名乗り上げた。別の友人の運転で来たのだけど、その運転に軽く酔っていたのだ。留守番中、だらだら本を読んでいたら酔いは治まった。

鍋は美味しかったけれど、中盤辺りでブリを大量に投入されてからものすごく脂っこくなって食べられなくなってしまった。翌朝に頑張って脂を取り除いて白米をぶち込み雑炊にしたものの、やっぱり重かった。美味しかったけど。

鍋パ中に皆で話したことは殆ど覚えていない。YouTubeの動画をテレビで流しながら中身のない会話ばかりやっていた気がする。いつものパターンだ、こういうのでいい。

 

そのまま友人の家に泊まり、翌朝6人中4人は車で帰っていったが、僕は別行動をとって家主の友人と色々話をした。ずっと心に引っかかっていた悩みを吐き出せてよかった。お互いしんどいし大変みたいだ。

他人の思考を100%理解することはまず不可能だと思っているし、人の悩みに寄り添うことって難しい。どこかで的外れな対応をしてしまって、変に相手を傷つけてしまいそうな気がする(実際僕もそれで傷つけた経験・傷つけられた経験、両方あった)。

それでも分からないなりに話を聴いて、可能な限り想像し言葉にするしかないのだろう。友人には僕が想像できる範囲でのアドバイスと、(元々あげるつもりで用意していた)お気に入りのプレイリストを焼き込んだCD-Rを渡した。少しでも不安が和らいでくれればいいのだが。

友人と別れた後はJRに乗って徳島駅に行き、お土産を買って帰った。

 

何だかんだで帰省中は精神状態も割と平坦だったと思う。

色々うだうだ考えても、「今は東京にいないんだしどうしようもないよな…」という気持ちになって案外どうでもいい感じになっていた。スマホを見る頻度も自然と減って、読書や音楽が捗った気がする。やっぱり定期的に東京を離れることは大事なのかもしれない。

 

帰省中に、滝本竜彦NHKにようこそ!』を読んだ。エリーツのライブの時に物販で購入したものだ。(滝本さんがボーカルをやっている。)

引きこもりオタクらしい下品な部分もあるから万人に勧められるかは微妙なところだけど、バカバカしいノリが自分としてはすんなり受け入れられてスラスラ読めたと思う。

特に終盤の方は、読みながら自分のコンプレックスが浮き彫りにされたような感覚があった。それまでぼんやりと考えていたことが、主人公・佐藤の言葉でハッキリとした形で書かれているところがあって、少しつらくもあった。

僕は一見どうしようもないダメ男が主人公の物語が好きなのかもしれない。シンパシーを感じるし、思想や言葉も似たようなものになって共感を得られるからだろうか。いずれにしても、読んでよかった。滝本さんのサイン付きだし大切にしよう。

僕にとってのNHKは…候補がいくらか出てきたが、ここには書かないことにする。