ただのモノローグ

しがないヘイホーが書く日記

傷口に毒(3月下旬の日記)

3月23日(土)

とある作業のために休日出勤。時間がかかるとはいえそれほど手を動かすものでもない。合間に音楽を聴いたりスマホでネットを眺めたり、あとデスクの掃除をしたり。作業は予想以上に時間がかかったので、もっと暇つぶしが出来るものを持ってくればよかった。本とか。

職場には僕しかいないので人目を気にせずだらだら過ごせるのだけど、それも飽きていていろんなことを考えてしまった。今まで自分の無能さを我慢しながら騙し騙しやってきたけれど、そろそろ本当に限界かもしれない。周りへの申し訳なさ以上に、何より自分自身が苦しい。将来に何の展望もないし、このまま生きててもしんどいだけだなと思ってしまう。とても何かを楽しめる精神状態ではない。

朝から出勤して夕方に退社。結局普段の平日とほぼ同じくらい職場に居た。帰宅してヤクルト1000を飲み、何もせず延々と寝ていた。

 

3月24日(日)

朝、スタジオを予約したのだけど、その直後にいきなり息苦しくなった。ずっと動きっぱなしでちゃんと休めていない状況がよくない形で出てきたか。この先練習が出来なかったら不安なので電話してしまったけど、やっぱり今日は休息に専念すればよかった。

スタジオへ行くためにわざわざ電車に乗らないといけないのもダルさを強くさせている。日常的な物事はすべて徒歩圏内で済ませたい。キャンセル料がもったいないしドラムを叩けばいくらか気分はマシになることを知っているので、重い腰を上げて家を出る。

 

個人練の前に、歯医者の定期検診へ。経過観察していた歯のひとつを治療することになった。ただでさえ余裕がない時に、時間や財布を削られるのは嫌だな…。

 

3月26日(火)

ずっとパニック状態で仕事を進めている感じがある。自らが主導で何かをやる時、行動や発言の薄っぺらさを感じて「これではダメな気がする」という気持ちがどうしても拭えない。結局すべてはなるようにしかならないのだから、どうせ自分がやることなんて大したことないんだよな。

毎年誕生日(来月)に会社へ行くと嫌な目に遭うジンクスがあるので、今年は有休を使ってやり過ごそうと考えたいた。しかしその日に職場の全体会議をぶち込まれ、人生って本当によく出来てるなと思った。年度始めもいいことが無いし、誕生日なんか特別視するもんじゃないな。

 

3月27日(水)

朝から目眩と動悸にやられる。出勤したけど午後半休を取り、ついでに明日在宅の申請をした。職場に居るのが無理過ぎる。家でおとなしく書類でも作っていよう。

今週末のライブに行けそうになく、チケットをリセールに出した。不特定多数の人に会うのがどうしても怖く、クソみたいな精神状態で行っても楽しめず後悔しそうなので気乗りしなかった。とりあえずツアーファイナルのチケットを一般で購入しておいた。5月になれば流石にマシにはなっているだろう。リセールは一瞬で成立したのだった。

 

3月30日(土)

心療内科。いつも4週間に一度のペースで通院しているのだけど、3月は時間の流れが早かったな。不安と疲労にやられていてあっという間に過ぎていった感じがする。

仕事、心の底では逃げたい休みたいと思っているのだけど、まだどこかで心のブレーキがかかっているところがある。まだ倒れたくない、みたいな。まぁそういう気持ちも大事なのだろう。今まで持っていたいろんな執着が無くなっていく感覚があるけれど、少し時間が経てばそれもまた変わるかな。中途半端な意思表示もお互いめんどくさいだろうので、主治医にはいつも表面的なことしか話していない。

 

天気は良いがあまり外を歩く気分にもならない。腰も痛い。気分の落ち込みがあまりにも酷く、今はとても抜け出せる気がしない。喫茶店がどこも混んでいて入りたくなかったので、スーパーで惣菜パンとコーヒーを買って帰宅。

日立の樹のCMがトレンドに上がっていて、自分も原曲をフルで聴いてみると、なんか込み上がってくるものがあり感動してしまった。明るい未来を、ただ「みんなで待とう」という牧歌的な姿勢に安心感を覚えるのかもしれない。

 

3月31日(日)

星歌さんのオムニバスひとりしばい公演『正夢』を観に、北池袋の小さなホールに行ってきた。演劇はSNSで(主に好きなアーティスト経由で)気になる公演を見つけたら観に行くぐらいであり、かなり久しぶり。

一人芝居もオムニバス形式の観劇も初めてなのだけど、5つの物語が移り変わっていく感じが小説の短編集を読んでいる時と似ていて、常に新鮮な気持ちで楽しめた。演目の中でも『jet'aime★jet'aime』は共感する部分も多く、いちばん印象に残った。

わざわざこちらから避けているのに、視界にさえ入ってこなければいいのに、嫌いな奴が我が物顔で振る舞っているところがゴキブリのように突如現れる整理的嫌悪感はよく分かる。それを呪ってもどうしようもないし、人間じゃない虫とか別の動物として見ることで不快感を薄めようとする気持ちもとてもよく分かる。こういう歪んだ部分は安易に人には話せないけれど、ステージ上でコミカルに表現し訴える姿を見て、気分がほぐれ自然と笑いも溢れた。心が弱っている時のSNSは毒そのものだよ…。

 

全編を通して、星歌さんの強烈な熱量が伝わってきて良い刺激になった。入場時にばったり会った友人夫婦と別れ、池袋の街を少し歩いた。渋谷や新宿よりも来る頻度が少ない場所。