9連休明け早々の月曜日に現場で重労働する事になり、翌日火曜日も現場調査で半日歩き続けた。
おかげで休みボケに加えて筋肉痛とか肩こりとか足の痛みとか諸々の要素が融合してとてつもない疲労感に襲われた一週間だった。単純に身体が重過ぎて起きるのがずっとしんどかった。
平日のどっかでブログ書こうかとも思ったけど、とてもそんな気力など湧かなかった。
火曜日の夕方に、ヨルシカのアルバム『盗作』をフラゲした。
予約はしてなかったけど普通に初回限定版が買えた。
ヨルシカは初めて聴いた『だから僕は音楽をやめた』と、その続編『エルマ』、そして去年のコンセプトライブ『月光』で受けたインパクトが未だ強烈に残っていて、ずっとそのイメージが拭えなかった。
しかし今回のアルバムは、それらを良い意味で払拭してくれていると感じた。
盗作のコンセプト自体は、n-bunaさんの思想が詰まっているなというのが、音楽を聴いたり初回盤特典の小説を読んでいて僕にも分かった。
学生時代、軽音部の同級生らでオリジナルバンドをやり出した頃に先輩バンドの人やお世話になったライブハウスの人たちからのアドバイスを思い出した。「現代の音楽は元を辿れば殆ど全て他の誰かのパクりだから深く気にすることはない」的なものだ。
こういう経験もあって、『盗作』の主人公の考え方には概ね共感できた。
共感できたのだけど、限られた音数とそのオクターブの組み合わせで、現代に溢れる星の数ほどの表現が生まれるのは単純にすごいよなとも思う。
前作前々作と比べて孤独感が強調されている部分も、何となく自分とマッチしているような感じですんなり受け入れられた。
アルバムの曲に関していえば、個人的には『思想犯』が一番好きかな。
思想犯はアルバムを買う前からストリーミング配信で聴いていたのだけど、藍二乗を初めて聴いた時と同じような感動を覚えた。
2番のサビである「言葉の雨に打たれ 秋惜しむまま〜」のところは聴いていて少し涙腺が潤んでしまった。これも藍二乗を聴いた時、同じように陥った感覚だ。メロディと歌詞と歌声が美しすぎてずるいとさえ思った。
他のサイトやインタビューとかでも書かれていることだけど、suisさんの歌声の表現力には驚いた。1stミニアルバム『夏草が邪魔をする』の中でもそれっぽい表現があったけれど、ここまで低音を力強く表現して歌えるんだなと。
suisさんは実際見るとメチャクチャ美人さんだったり(大阪公演の時に前方で観られた)、コラムとかYouTubeラジオでの独特なふわふわ感だったり、歌唱における幅広い表現力だったり、何だか色んな側面があって魅力的な人だなと思う。
他にも既出曲の『爆弾魔』をあえて再びアルバムに入れた意図も個人的に気になる。そういうのも収録することで盗作という表現としているのかもしれないけど。
全体を通して暗めのコンセプトなのに『花に亡霊』のような綺麗な曲で締めるところが、逆に物語性を感じられてよかった。
ライブをするならどんな感じになるんだろう…。すごく観てみたいけど、その機会は当分先になりそうだな。配信ライブをやるようにも思えないし。